ロードスターカップ 2016第2戦 NA/NBレース

一ヶ月強のインターバルを挟み、ロードスターカップNA/NB第2戦が、5月14日(土)、若干雲はあるものの雨の心配はなさそうな過ごしやすい天候の下、開催された。開幕戦は予選から決勝までフルウェットコンディションだったが、このドライでの一戦で、今シーズンの勢力図がはっきりするか?

NA6クラスは今回は5台がエントリー。♯23山川、♯76辻本、♯27野木に加えて東北RSC第1戦にもエントリーした♯10榎園、数年振りにロードスターカップに復帰した♯73高橋。高橋のマシンは昨年のNA8クラス王者のドライバーであり、またメカニックとしてこのカテゴリーで多くのチャンピオンマシンを手掛けてきた山形卓のショップ「RS.PROMINENCE」がメンテナンス。勝利のノウハウを盛り込まれたそのマシンは今後も含めて非常に楽しみな存在だ。今回も参加2台と寂しいNA8クラス。前戦のフルウェットレースでぶっちぎりで自身初となる総合優勝を飾った♯88山田と、毎戦ドライバーが変わる♯39。今回のドライバーはロードスターカップ初エントリーの佐久間。筑波やもてぎでのレース経験はあるがFSWは今回がデビュー戦となる。NB8クラスは9台がエントリー、♯91神谷、♯11戸田、♯12東、♯77鈴木、♯21山平、♯26三橋、♯87中村に加え、おやぢレーシングの大ベテラン♯78赤石沢と、昨年の第3戦、雨の中での初優勝も記憶に新しい♯75澤田が、この第2戦よりエントリー。

■予選
予選時間は20分間、ドライバーはこの短い時間の中でタイヤやマシンコンディション、コースコンディションなどを考慮して色々な戦略を考える。それぞれのドライバーが思い描く戦略がどこまで実現できたかによってその結果も大きく変わってくる。20分という短い時間ではあるがドライバーにとっては孤独な戦いだ。

総合トップは7秒台での争いとなり山平が2’07.367というタイムでPPを奪取。2番手コンマ5秒以上の差をつける素晴らしいタイム。

img_0068

2番手はウェットコンディションの開幕戦に続いてドライでも好調をキープするNA8山田がフロントロ-を獲得。

img_0218

NB8の2~3番手は戸田、神谷がごく僅差で続く。更に1秒弱離れ、4~6番手の鈴木、澤田、赤石沢も僅差で続く。以下、東、三橋、中村の順。PPを獲得した山平は「タイヤのおいしいタイミングでスリップを使ってベストラップを出すことが出来ました」とコメント。一方戸田は「予選前半はなかなかクリアラップが取れず、クリアラップを探してアタックしましたが、結局フルアタックは出来ず不発に終わりました」とのこと。戦略がはまった山平と上手くかみ合わなかった戸田、明暗がわかれたNB8クラスだった。

NA6は山川が2’09.311でクラストップ。

img_0061

2番手には榎園が入るが予選中のペナルティを受けグリッド降格。辻本が代わってクラス2位となる。以下、高橋、野木という順に。山川と辻本の間には赤石沢と東が入っており、山川にとっては有利な展開か。最後尾はNA8佐久間となり、3クラス全15台が入り乱れることになる、決勝がスタートする。

■決勝
この第2戦からスタート直後の混乱を回避するための措置としてスターティンググリッドにおいて、前方にRSCがグリッドについてRSC最後尾から8グリッドを空けてN1が並ぶというグリッド方式となった。このグリッド方式の変更がレース展開にどう影響してくるのか気になるところだ。スタートはPP山平がトップをキープした中、3番手戸田が2番手山田をかわし2番手へ。山田はこのオープニングラップのストレートで神谷にもかわされ、総合4番手にドロップ。NA6トップの山川はスタートに失敗し、辻本にかわされ順位逆転。

img_0372

2周目、逃げを打ちたかった山平だか、早くも実力者戸田がスリップを使いTGRコーナーで山平の前に出ることに成功。だが離されることなく、山平もピタリと続く。同様に山田も、クラスは違えど神谷にピタリと続いており、この2台の何度か順位を入れ替えながらの僅差の戦いは、見ごたえがあった。その後方では、総合5位と過去最高の予選順位であった最年少鈴木であったが、オープニングラップで澤田にかわされ、その後ろにもベテラン赤石沢が続く。辻本に前に行かれた山川は、自身得意というトヨペット100Rコーナーで逆転に成功。辻本との差を広げにかかる。

img_0500 img_0502

3周目、高橋がN1車両と接触し残念ながらリタイヤ。4周目、山平がコカ・コーラコーナーで遂に戸田を再逆転。ただ、戸田も逃がすまじと続く。

img_0528 img_0489

山平・戸田が抜け出てデッドヒートの状態になり、3~4番手の神谷・山田まで数秒の差が出来る。NB8クラス優勝は、総合でもトップでゴールの山平。再逆転後は戸田に付け入る隙を与えず、見事な勝利。「優勝は通算2勝目となりますが、前回はウェットレースだったので、今回ドライコンディションで勝てたのすごく嬉しいです」とコメント。2位の戸田は「今日はマシンポテンシャルがありませんでした」とのこと。3位に開幕戦勝者の神谷。山平・戸田には離されてしまったが、次戦にはトップに絡めるか? 4~6位の澤田、鈴木、赤石沢の3台も接近戦を繰り広げ、実力伯仲であった。以下、東、中村、三橋と、NB8クラスは全車完走。シリーズポイント争いでは、神谷32、戸田30、山平28と、今後が楽しみな展開である。NA6クラスは山川が連勝。早くも次戦優勝すればチャンピオンが決まる。開幕戦とは順位を入れ替えて辻本、榎園までが表彰台。4位に野木。NA8は山田が連勝でNA6クラス同様次で勝てばシリーズチャンピオン決定。最後尾ではあったが佐久間も完走した。

img_7871
img_7900
img_7932

今回レースのなかったNC/NCクラスは6月25日(土)に2戦、そして第3戦は8月20日(土)の真夏のFSWを舞台にRSC全クラスが開催される。